【新着記事】2022/5/16 ゆか先生のかるた教室▶︎

【暗記】札を覚える力〜競技かるたで勝つための5つの力①

どうも!Karuta Club部長の川瀬です。
今回は、競技かるたで勝つための5つの力のうち「①札を覚える力」、いわゆる「暗記」について説明します。

競技かるたでは、札を覚える力(暗記)が最も基礎となる力です。
特に初心者では、札を覚える力に優れた人が勝ちます。それほど実力に直結します。

本記事では、覚える内容、目標の目安、札を覚える力を高めるポイントについて解説していきます。

この記事の概要

競技かるたが強くなりたい!」と思った方が

  • 何を覚えればよいのかわかります
  • 札を覚える力を高める際のステップがわかります
  • 札を覚える力を高めるポイントがわかります

札を覚える力とは?

最初に、簡単に「札を覚える力」について説明しておきます。

札を覚える力は、「札を速く取るために、札の置かれている場所決まり字の状態を覚える力」のことです。

  • どの札が
  • どこに置かれていて
  • どこまで聞けばその札を取れるのか

をしっかり覚えていれば、理想的な速さで札を取る準備ができていると言えます。

例えば、下図では、「あきの」の札が自陣左下段の端に置かれていて、「あき」まで聞けば取れると覚えている必要があります。

※「あきか」の札はすでに読まれていると仮定します

これを、全ての札に対してできれば、高段位を目指せます。

札を覚える力は、慣れや訓練による部分が大きいので、競技かるたを楽しみながら、少しずつできるようになっていきましょう

【初心者〜駆け出し】札を覚える力を高めるステップ〜まずはこれから

強くなるコツは、遠くの理想的な目標をぼんやり眺めながら、今の自分でも手が届きそうな身近な目標に向かって一歩ずつ進むことが重要です。

以下に、札を覚える力のステップをお示しします。

自分がどこまでできているか確認して、次のステップができるように意識して練習してみるとよいでしょう。

場所ではなく、札の取り方のイメージを覚えている

移動した札、決まり字の変化を覚え直せる
【目標】
全ての札の位置が正確にわかる

STEP.1〜3 札を覚える力の基礎

STEP.1〜3は、競技かるたで強くなるための大前提と言えます。
すでに身につけている方も多いかと思いますので、この記事では割愛します。

まだ身につけていない方は、別の記事で解説していますので、そちらをご参照ください。

STEP. 場所ではなく、札の取り方のイメージを覚えている

本記事で最も重要なポイントです。札は、場所(配置)ではなく、札の取り方のイメージを覚えましょう
「音が聞こえて、体が動いて、札まで手が伸びて、札を取る」の一連の流れを具体的なイメージして覚えます。

理由は、競技かるたは、札の場所をいくら正確に覚えていたとしても、とっさに体が動かなければ相手に先に札を取られてしまうからです。暗記科目のテストや時間無制限のクイズとは違います。

最初は、「あきの」と聞いたら、相手陣の右側にある札を全部ぶっとばす、くらいざっくりなイメージでも構いません。札をキレイに取る技術は、強くなるうえで非常に重要ですが、いきなりできるようになるのは難しいからです。

※所属会によっては取り方が汚いと怒られてしまうかもしれません

また、イメージで札を覚えるためには、札を取ったという成功体験が重要になってきます。

試合の中でうまく取れた経験そのものが、札の取り方のイメージを具体化し、より暗記が強く入るようにします。

なので、とにかく札を取る経験をたくさん積み、たくさんのイメージを蓄積しましょう。
キレイに取るのは、後から正確なイメージでアップデートに取り組んでいけば大丈夫です。

川瀬部長
川瀬部長

イメージはざっくりしたものから、段々とレベルアップしていきましょう

STEP. 移動した札、決まり字の変化を覚え直せる

最初の15分でしっかりと札を覚えることも重要ですが、試合中に移動した札、決まり字が変化した札を覚え直すことも重要です。

一度覚えた札をキレイさっぱり忘れることは難しいですので、STEP.4のイメージを、より強固な新しいイメージで上書きしていきましょう。

その際の基本的なポイントは以下の通りです。

移動した札、決まり字の変化を覚え直すポイント
  • 札が移動した直後、決まり字が変化した直後にその札をしっかり確認する
  • 数枚の札が読まれる間は、継続して確認し続ける

移動した札は必ず一度は狙うという人もいます。それくらい直後に確認し直すことが大事です。

また、札が読まれた際に、決まり字が変化しなくとも、読まれた札と同じ音で始まる場にある札を必ず確認するクセをつけることで、その「暗記した」という記憶が、後から決まり字の変化を確認するための記憶の扉になります。

川瀬部長
川瀬部長

超絶テクニックとかはありません。淡々と頑張りましょう。

【目標】すべての札の位置と決まり字が正確にわかる

ここまで読んでいただいた方の中には、「すべての札の位置と決まり字が正確にわかるとかムリ」と思った方も多いかもしれません。

安心してください。常にはムリです。

1枚の札が読まれる度に5分10分と待ってくれればできると思いますが、覚え直すまで試合の進行が止まってくれることはありません。なので、どうしても覚え直しきれない局面が出てきてしまいます。

ですが、常にすべての札の位置と決まり字を正確に覚えようと、取り組み続けることが重要です。

なぜなら、自分で「これ以上ムリ」と限界を作ってしまうと、それ以上の札を覚えられるようにならないからです。

札を覚える力を高めるうえで最も重要なのは、練習・訓練です。
やればやっただけ覚えられるようになっていきますし、サボればサボっただけ覚えられなくなっていきます。

貪欲にすべての札を覚える意識で練習していきましょう。

川瀬部長
川瀬部長

練習していなくて最も衰えるのは、札を覚える力かもしれません

まずは、15分の暗記時間の直後にすべての札を正確に覚えている状態を目指すとよいでしょう。

暗記時間終了後に50枚すべての札を裏返しにして、1枚ずつ正しい札を当てられるか確認します。
それにより、自分がどれだけ正確に覚える力がついているかチェックできます。

もちろん、50枚を完璧に当てられたからといって、札を取るイメージとして覚えていないと実際には取れないのですが、一つの目安としてオススメです。

これができないと、札直で(出札に直接触って)キレイに取ることは難しいでしょう。

【駆け出し〜上級者】札を覚える力を高める〜考え方・具体的な暗記方法

ここからは、「常にすべての札の位置と決まり字が正確にわかる」状態を目指すために、努力・工夫していくときに大事なポイント4つについて解説していきます。

札を覚える力を洗練する4つのポイント
  1. 暗記容量の拡大
  2. 札を取るイメージの強化
  3. 暗記の高速化
  4. 時間配分の効率化

これらの洗練は、永遠に終わらない自分との戦いです。
たとえ、名人・クイーンになったとしても、さらに改善していくことができる領域と言えるでしょう。

札を覚える力は、穴の空いた燃料タンクにバケツで燃料を追加していく作業に例えると分かりやすいでしょう。

15分の暗記が終わった状態が、燃料タンクが満タンの状態です。
50枚の札の暗記がしっかり入っていると理想的ですね。

試合が開始すると燃料タンクの底に穴が空いて、札が移動する、決まり字が変化する、時間が経って忘れる、といった要因で燃料が流れ出ていってしまいます。

そのため、バケツを使って燃料タンクに燃料を追加してあげないと、うまく札が取れなくなってしまいます。

これが先ほどのSTEP.4に対応します。
STEP.4では割愛しましたが、時間が経って忘れていく札を覚え直すことも重要になってきます。

札を覚える力を洗練する4つのポイントを燃料タンクで例えると、以下のように言い換えられます。

札を覚える力を洗練する4つのポイント(例え)
  1. 暗記容量の拡大(燃料タンクを大きくする)
  2. 札を取るイメージの強化(バケツを大きくする)
  3. 暗記の高速化(バケツで燃料を注ぐ回数を増やす)
  4. 時間配分の効率化(どの燃料をどれくらい入れるか決める)

暗記容量の拡大(タンクを大きくする)

暗記容量の拡大(タンクを大きくする)には、地道な努力しかありません。

繰り返しになりますが、札を覚える力を高めるうえで最も重要なのは、練習・訓練です。
そして、練習・訓練の影響が最も強く、工夫のしようがないのがこの部分です。

ですので、暗記容量を拡大(タンクを大きく)しようとする意識をもって練習することを心がけましょう

②札を取るイメージの強化(バケツを大きくする)

言い換えると、暗記の質です。
一回の札の確認で、札を取るイメージをどれだけ印象強く頭に残せるかが重要となります。

タンクで例えると、一つのバケツからタンクに入れられる燃料の量を増やしましょうということです。

人によって向き不向き、好みがあるので、みなさん自身に合うやり方、独自のやり方で工夫していただきたいところですが、ここでは、よく言われている方法をいくつかご紹介したいと思います。

メージを強化する方法の例
  • 同じ音から始まる札のまとまりで覚える
  • 実際に手を動かして覚える
  • その他

なお、STEP.4で述べたので、ここでは割愛しますが、札をうまく取った成功体験を蓄積することも大切です。

同じ音から始まる札のまとまりで覚える

これは、実際に札を取る際の動きとも密接に関係してくるので、非常に重要です。

タンクで例えると、「しら」「しの」といった同じ音から始まる札は、一つ一つのバケツで別々にタンクに注ぐのではなく、「しら」「しの」セットが入った大きめのバケツを用意して、一緒に入れるというやり方です。

人間は、雑多なランダム情報を覚えるのは苦手ですが、関連性のあるまとまりであれば、比較的すんなり覚えられるようにできています。

ですので、配置を順番通りに覚えるより、「同じ音から始まる」というグループを作った方が覚えやすいです。

また、実際に札を取る際も、まず「し」の音を聞いて、頭の中で「しら」「しの」の2枚に出札の候補が絞られ、その後に「ら」「の」の音を聞きわけて取る、という流れになります。

そのため、「し」と聞こえた時にどう動くか、その後に「ら」だった時、「の」だった時、それぞれどう動くのか。そこまでイメージして覚えておくと、すんなり札が取れるようになるでしょう。

本題から少しそれますが、こうした札を取る際の動きをどこまで細かくイメージしておけるかも強くなる上では大切です。その内容については、こちらの動画で解説していますので、気になる方はぜひ観てください。

実際に手を動かして覚える

実際に札を覚える際に手を動かすことで、読まれた時の体の動きとセットで強くイメージを残すことができます。

ただし、15分の暗記時間で競技線の中に手を入れることは厳禁です。(試合開始2分前を除く)
また、それ以外の時間でもやりすぎはマナー的によくないとされています。

なかなか覚えられない札や、重要だと思う札など、要所で試してみるとよいでしょう。

その他

その他のイメージを強化する方法としては、札の色のイメージ、語呂合わせ、歌の意味などが挙げられます。

例えば、「つき」は黄色、「つく」はオレンジ、とイメージしていると、共札のお手つきが減らせます。
語呂合わせは、「しら」と「たき」が並んでいるのを見て「しらたき」と覚えるといった感じです。

つまり、自分が覚えやすくなるのであれば、どんな方法でもよいということです。

ただし、ここに挙げた方法は、あくまで「札の場所」のイメージの強化にしかなりません。

「札の取り方」のイメージについては、別途しっかりとしたイメージを作りましょう。

川瀬部長
川瀬部長

印象に残る覚え方を自分なりに工夫してみましょう

暗記の高速化(バケツで燃料を注ぐ回数を増やす)

言い換えると、暗記の量です。
一回の札の確認で、短い時間でどれだけの数の札を確認できるかが重要となります。

どれだけ一回の確認で印象強くイメージを残しても、確認する回数が少なすぎては、ほとんどの札を取ることができなくなってしまいます。

逆に、質が低すぎる暗記をどれだけやっても意味がないので注意です。
バケツで燃料を注ぐ回数をいくら増やしても、バケツの中の燃料を全部こぼしてしまったら意味がありません。

なお、暗記の高速化は、実際に札を取る際のスピードにも直結します。

決まり字が読まれるコンマ数秒の間に、札の場所を思い出して体を動かすためには、暗記の段階から高速で確認しておくことが不可欠だと考えられます。

理想的には、並べてある札を見なくとも、頭の中だけで高速に札の確認(覚え直し)ができる状態まで札を覚えておけると、実際に札が読まれた時も速く反応できるでしょう。

時間配分の効率化(どの燃料をどれくらい入れるか決める)

競技かるたは、時間制限の中でどれだけ札を取るイメージを覚えられるか、そして、それを取りにつなげられるかが勝負です。

試合開始前であれば15分間、試合開始後は、札が読まれている間の短い時間だけしか暗記時間はありません。
そのため、この限られた時間をどれだけ上手に使えるかが非常に重要です。

どの札を、どれくらいの時間をかけて暗記するかは、競技かるたで勝つための5つの力のうち「④勝ち方を考える力」と密接に関わってきます。

全ての札を平等に広く薄く暗記していても、相手がその薄い暗記を上回る力で取りにきた札は取られてしまいます。

どれだけ惜しくても、相手の取りになってしまったら勝ちには全くつながりません。そのため、限られたタンクにせっかく詰めた燃料が無駄になってしまいます。

逆に、一部の札に絞って強く暗記していると、相手を上回る取りができる可能性が高められ、燃料を無駄にせずにすみます。
しかし、一部の札しか覚えていないので、その他の札はすべて相手に取られてしまう可能性が高いです。

「こっちの取りたい札は時間をかけて強く暗記して、でもそれ以外の札も忘れないようにはしたくて、でも時間は限られていて…」

非常に悩ましく、正解はありませんが、これも競技かるたの醍醐味ですね。

このあたりの詳細な考え方について知りたい方には、オンライン部活動「Karuta Club Room」への参加がオススメです。

初心者〜A級選手まで、様々な選手が集まってきており、様々なスタイルの選手の考え方を聞くことができます。

そのため、自分に合う考え方を見つけるのに役立つでしょう。

川瀬部長
川瀬部長

もちろん、私の考え方も共有しています

Karuta Club Room について知る

暗記時間の使い方

15分の暗記時間の使い方については、長くなりそうですので、以下の記事にまとめました。

【競技かるた】15分の暗記時間の使い方〜札を覚える力

試合中の時間の使い方については、また後日改めて詳細を書くことにします。

楽しみに待っていてください。

まとめ

今回は、競技かるたで勝つための5つの力のうち「①札を覚える力」の高め方について解説しました。

札を覚える力(暗記力)は競技かるたが強くなる上で、最も基本となる力です。
この記事が、皆さんが強くなる手助けになればとても嬉しいです。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!