【競技かるた|反応|聞き分け】音を聞く力《勝つための5つの力③》

どうも!Karuta Club部長の川瀬です。
今回は、競技かるたで勝つための5つの力のうち「③音を聞く力」について説明します。

競技かるたでは、音を聞く力が最も実力差として表れてきます。
音を聞く力に大きな差がある場合、その相手に勝つのは不可能と言ってもいいでしょう。

本記事では、まず、音を聞く力とは何か簡単に説明したあとに、初心者の方向けに音を聞く力を高める最初のステップについて解説していきます。

そして、音を聞く力を高めるための考え方や練習方法をご紹介ししている記事へのリンクをまとめています。

この記事の概要

競技かるたが強くなりたい!」と思った方に

  • 音を聞く力とは何か説明します
  • 音を聞く力を高める最初のステップがわかります(初心者向け)
  • 音を聞く力を高めるための記事のリンクがまとまっています

音を聞く力とは?

最初に、簡単に「音を聞く力」について説明しておきます。

音を聞く力は、「お手つきしないギリギリのスピードで札を取るために、読まれた音が何か、できるだけ早いタイミングで聞き分けて判断する力」のことです。

札を速く取るためには、以下の3ステップを超高速で行う必要があります。

  1. 読まれた音を早く耳でとらえる
  2. とらえた音が何か判断する
  3. 判断に従って札を取りにいく

読みは1秒間に5文字ほどのスピードで読まれます。ほとんどの札は1秒以内で決まり字まで読まれる計算です。

そのため、決まり字ぴったりのスピードで札を取ろうとすると、上記の❶〜❸のステップを0.1〜0.2秒の間に行う必要があります。

B男
B男

そんなの無理ですよ!

そう思ってしまう気持ちはとてもよくわかりますが、安心してください。

コツをつかんで練習すれば誰でもできるようになります

また、できるようになってくると、「もっと速く取れるようになりたい」と思って、「音を聞く力」をどんどん伸ばしたくなるはずです。

川瀬名人
川瀬名人

コツをつかんで、音を聞く力を一緒に伸ばしていきましょう!

【初心者向け】音を聞く力を高める最初のステップ

以下に、音を聞く力を伸ばす最初のステップをお示しします。

自分がどこまでできているか確認して、次のステップができるように意識して練習してみるとよいでしょう。

🔰 札を探さない

🔰 「反応して札を取る」を体験する

音が聞こえた時に、どこに動くか決めておく
【目標】
すべての札を決まり字で取れるようにする

STEP.1 札を探さない🔰

あい
あい

え、札って探さないの?

そうなんです。競技かるたでは、札を探すことは基本的にありません。

なぜなら、札の場所は覚えていることが前提だからです。

B男
B男

15分がんばっても覚えられないんだよね

そういう方は、まず「①札を覚える力」をある程度のレベルまで伸ばすことをオススメします。

もちろん、競技かるたで勝つための5つの力は、同時に伸ばしていくものです。
なので、少し練習したら戻ってきてくださいね。

初心者が「①札を覚える力」を伸ばす際には、こちらの記事が参考になると思います。

STEP.2 「反応して札を取る」を体験する🔰

あい
あい

反応して取るってどういうこと?

「反応して取る」とは、ほとんど意識していないのに、体が自然に動いて札を取ることです。

競技かるたを始めたての時は、以下のようなことを考えながら札を取っているのではないでしょうか。

  • 「ちは」の札が読まれたな
  • 「ちは」はどこだったけ?あ、あそこだ!
  • 取らなきゃ(あ、でも札を払えって教えられたな・・・。払わなきゃ!)

このように考えていると、その間に1秒、2秒と経過して、結局、相手に札を取られてしまいます。

競技かるたでは、頭で考えている暇はないんです。

B男
B男

1秒、2秒も考えたらダメなの?

1秒、2秒でもダメです。最初にも書きましたが、1秒間に5文字ほどのスピードで札が読まれるので、1秒考えている間に相手に札を取られてしまいます。

難しいと思うかもしれませんが、安心してください。反応して取るのは誰でもできるようになります。

あい
あい

本当に私でもできるかな・・・?

できます。なぜなら、考えないで自動で動く能力は、人間が生まれ持った能力に含まれているからです。

例えば、先生に自分の名前を呼ばれたら、とっさに反応してすぐに返事をすることができます。
実は同じ名前の別の人が呼ばれていて、恥ずかしい思いをしたことがある人もいるのではないでしょうか。

B男
B男

名前を聞きまちがえて返事したことある・・・💦

また、「あ」という文字を書こうと思ったときに、「まず、横に線を書いて、次に上から・・・」みたいな書き順を思い浮かべることはないと思います。

気がついたら「あ」という文字が紙の上に書かれているはずです。

これは、小学生の時に「あ」という文字を、たくさん書いて無意識に書けるようになるまで反復で練習したからです。ひたすら紙に同じ文字を書かされたことを、なんとなく覚えていると思います。

あい
あい

たしかに、ノートに同じ文字いっぱい書いたね

これと同じように、競技かるたでも、反復練習をすれば、「音が聞こえた瞬間に、覚えた札の場所に、体が勝手に動いて札を取っている」状態にすることができます。

B男
B男

ぼくにもできる気がしてきました!

反復練習では、まず払い練をして、体が自然動くようになるまで動き方を体に覚えこませておく必要があります。

「②体を動かす力」の範囲ですが、「③音を聞く力」を伸ばす土台になりますので、ぜひ練習してみてください。

払い練のやり方は、こちらの動画を参考にしてみてください。

ここまでの内容を実践すると、札の場所を覚えていて、体が自然に動くようになってきたかと思います。

あとは「音に反応して札を取る」までできるようになれば、このSTEP.2 はクリアです。

とはいえ、すでに試合中に1、2枚は「音に反応して取る」ができるようになっているのではないでしょうか?

B男
B男

たまたま見ていた札が出た時に反応して取れました!

あい
あい

私も自分の名前の「あい」の札は反応して取れました!

そうです、その調子です!

たまたまできた1枚かもしれませんが、その感覚を忘れないようにしてください

「反応して札を取る」は体験できるまで少し大変で、なかなかその感覚を言葉でお伝えするのは難しいのです。

ただ、一度体験してしまえば、その感覚で他の札も取れるように、広げていくことができます。

この広げるコツは「STEP.3」でお伝えしていきますね。

川瀬名人
川瀬名人

STEP.2は、1枚でも反応して取れたらクリアとします!

STEP.3 音が聞こえた時に、どこに動くか決めておく

B男
B男

多くの札になかなか反応できません・・・

そうですよね。「音に反応して、体が自然に動いて札を取る」のは簡単ではありません。

それもそのはずで、STEP.2で説明した「反復練習」の話をふまえると、「音に反応」を反復練習しないと、できるようにはならないからです。

一試合に1、2枚しか「音に反応」できていないのであれば、そもそも反復練習になっていないですよね。

あい
あい

そしたら、何百回、何千回と練習するの?

いえ、そうではありません。なぜなら、いちど感覚を経験していれば、それを狙って出すことができるようになるためです。

たまたまできた1回を思い出してみてください。

B男
B男

ぼくは、たまたま見ていた札が出たときだったよ

あい
あい

私も自分の名前の「あい」の札でした

そうですね、この時の2人の頭の中で、反応できた札がどんな状態だったのか考えてみましょう。

おそらく、反応できた札にかなり意識が集中していたと言えるのではないでしょうか。

B男
B男

たまたま見ていたから意識してたと言えそうだね

あい
あい

好きな札で何回も場所をチェックしていました

そうですよね。なので、一部の札に意識を集中させると、反応して取れる枚数を増やすことができそうです。

では、なぜ一部の札に意識を集中させると反応できるのでしょうか?

B男
B男

札の場所が正確にわかってるから?

あい
あい

取りたい気持ちが強くなるから?

そうですね、それももちろんあると思います。

ただ、私は一番の理由は迷わなくなるからだと考えています。

実は、音に反応して札を取れたときに、必ずしも決まり字まで聞いてから反応しているわけではないんです。

あい
あい

たしかに「あ」が聞こえた時には「あい」の札に向かっていたかも?

そして、決まり字より前の段階で「音に反応」して札を取りに向かえるのであれば、「音に反応」する練習のタイミングを増やせます。

ところが、決まり字より前の段階では、まだ読まれた札が何か完全には分かりません。

そのため、もし音に反応できていたとしても、体がどこに動けばいいか迷ってしまうんですね。

B男
B男

じゃあどうすればいいの?

ある音が聞こえた時に、どこに反応して動くか、あらかじめ決めておけばよいのです。

あいちゃんは、「あい」が取りたい気持ちが強くて、「あ」と聞こえても他の「あきの」や「あらし」が気にならず、「あい」を迷わずに取りにいけたから、早く反応できたのでしょう。

あい
あい

「あ」と聞こえたら「あい」を取りに行く、と決めていたとも言えるのね

なので、初心者のうちはある音が聞こえた時に、どの札に反応するか暗記時間のうちに決めておきましょう

決めた場所に反応できるように練習することこそが、反応できる札を増やすコツです。

注意事項

上級者では、ある音が聞こえて反応しているけど特定の札を取りにいくことはせず、その次の音を聞き分けてから札を取りに行くことも多いです
その方が無駄な動きが減り、結果的に取れる札の枚数が増えるためです。

ただ、初心者には難しいので、最初は同じ音から始まる札の中から1枚を決めて、音に反応してその札を取る練習をするとよいでしょう。

【目標】すべての札を決まり字で取れるようにする

理想的には、「すべての札に反応して決まり字ぴったりで取れる」ようになるとよいでしょう。

もちろん、とても難しいことですので、少しずつ反応できる枚数を増やしていくことが大切です。

川瀬名人
川瀬名人

昨日の自分より反応できる枚数を増やす意識で練習です💪

ちなみに、「すべての札に反応して決まり字ぴったりで取れる」のであれば、B級、A級くらいの実力があると言えそうです。

また、必ずしも「すべての札に反応して決まり字ぴったり取る」ができなくても、B級、A級になることはできます。

あくまで、音を聞く力を伸ばした先にある理想的な姿として、頭の片隅に置いておくのがよさそうです。

【リンク集】音を聞く力を高める記事まとめ

【反応】無意識で札を取る、スピードを上げる

これらの記事では、反応をテーマとして扱っています。

無意識の反応を身につければ、競技かるたで取れる札の範囲は大きく広がります。

強くなる上で欠かせないと言えるでしょう。

その上で、意識を巧みに使いながら無意識の反応をブーストできれば、さらに強くなれること間違いなしです。

川瀬名人
川瀬名人

コツをつかめば、誰でもある程度まで反応スピードを速くできるでしょう

理想の取りを作る

この記事では、強くなるためにとても重要な、みなさんの今の実力にあわせた理想的な札の取り方について考えていきます。

競技かるたは、相手より速く札を取ればよい競技です。しかし、速く取りすぎるとお手つきをしてしまうリスクがあります。

お手つきしないギリギリの速さで札を取る、そんな理想的な札の取り方を作る3ステップを紹介していきます。

川瀬名人
川瀬名人

この記事の内容が実践できると実力が安定し、着実に強くなれるでしょう

“狙い”を使いこなす

この記事では、”狙い”をうまく使いこなして、競技かるたが強くなる方法をご紹介します。

”狙い”はうまく使いこなせば早く強くなれますし、試合を有利に進めるための強力な武器にもなります。

しかし、デメリットもあるのでうまく使わないと逆効果になってしまう場合もあります。

そもそも”狙い”とは何かを整理したうえで、”狙い”のメリットとデメリットを紹介しますので、ぜひ”狙い”をマスターしてみてください。

川瀬名人
川瀬名人

”狙い”は強くなる上で欠かせない武器ですね。

ぜひ、手に入れましょう!

まとめ

本記事では、競技かるたで勝つための5つの力のうち「③音を聞く力」について説明しました。

競技かるたでは、音を聞く力が最も実力差に直結する力です。
この記事が、皆さんが強くなる手助けになればとても嬉しいです。

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