【競技かるた】15分の暗記時間の使い方《札を覚える力》

どうも!Karuta Club部長の川瀬です。
今回は、競技かるたで勝つための5つの力のうち「①札を覚える力」を高めるための、15分の暗記時間の使い方について解説していきます。

さっそく内容に入っていきましょう!

川瀬名人
川瀬名人

私のやり方を紹介しますが、あくまで一例です

この記事の概要

競技かるた強くなりたい!」と思った方に

  • 15分の暗記時間の使い方がわかります。
  • 2分前の時間の使い方がわかります。
  • 名人(川瀬将義)の暗記方法がわかります。

15分の暗記時間の考え方

50枚すべての札について、取り方のイメージをしっかり暗記できれば、どんな方法でも構いません。

本記事でご紹介する内容はあくまで1つのサンプルです。周囲の人のアドバイスや自分なりの工夫でアレンジしてみてください。

慣れてくるまでは非常に大変に感じますが、長年やっていると「定位置の定着」や「よくあるパターン」がスッと覚えられるようになり、気がつけば時間が余るようになっています。

なお、15分の暗記ですべての札を覚えないという戦法をとる方も一部いますが、すべて覚える戦法が基本です。特に初心者のうちは、覚えられる札の枚数(キャパシティ)を増やす努力を怠らないようにしましょう。

具体的な暗記方法

STEP1. 自陣は並べながら覚える

自陣の札は並べながらだいたい覚えてしまいましょう。

定位置が定着していれば、「札がある」ことさえ分かれば、場所や取り方は簡単に暗記できます。

「定位置とは?」という方や、まだ決めていないという方はこちらの記事を参考にしてみてください。

STEP2. 相手陣を一通りながめる

自陣にある札を把握したら、今度は相手陣にある札を一通り眺めて把握しましょう。

このタイミングでは、どんな札があるかなんとなく分かればよいので、軽い気持ちでさらっと流すのがコツです。

しっかり覚えるのは「STEP3」からやっていくのでご安心ください。

「STEP2」までは、「STEP3」を効率よく暗記するための下準備くらいに思っていてよいでしょう。

まだ15分の暗記時間は始まっていない!?

実は、「STEP2」までは15分の暗記時間の計測が始まる前には終わっていて、「STEP3」を始めた頃にようやく計測が開始されます。

「え!?」と思った方もいるかもしれませんが、下準備がしっかりできていればそんなに難しくありません。

コツは以下の3つです。

  1. 札を混ぜ始めた時から暗記時間は始まっていると心得る
  2. 定位置をしっかり覚えておき、札をすばやく並べる
  3. 札を認識する速度を上げる

❶❷は言われてみれば、「そりゃそうだ」と思う内容かもしれませんね。
初心者のうちは、少しでも暗記時間を長くできるよう意識してみるとよいでしょう。

❸はピンと来なかった方もいるかもしれませんが、「えーと、この札は”あきの”だったな」とか考えている暇はないというだけです。

理想は札を見た瞬間にはその札が何か認識して覚えて、次の札に目を移せる状態を目指しましょう。

これを早くするためには「札流し(札落とし)」が一番です。やったことがない方は以下の記事を参照してみてください。

STEP3. 同じ音から始まる札のグループで覚える

人間はランダムな配列を覚えるのが苦手ですので、「同じ音から始まる札のグループ」に分けて暗記していきましょう。「グループ」の内訳については以下の記事で紹介していますので、ここでは割愛します。

このパートでは、各グループごとに、どの札がどこにあるのか確認・暗記していきます。
やり方は2パターン考えられると思います。

自分に合ったやり方を選んで実践しましょう。

川瀬名人
川瀬名人

私は自陣左上段から順に札を見ながらグループを確認します。

また、慣れてきたら、このタイミングで札の取り方のイメージを作りましょう
イメージを覚えることで「取れる暗記」につながります。詳しくはこちらをご参照ください。

STEP4. 目をつむって暗記ができているかテストする

一通りグループの確認が終わったら、札を見ないようにして、グループの順番(むすめふさほせうつしもゆ…)できちんと暗記できているかテストしましょう。

最初は、暗記できていない量が多いと思いますので、「覚えてない」「自信がない」と思ったら、その場ですぐに目を開けて再確認しましょう。
後述する「STEP5.抜け札を暗記し直す」を同時にやるイメージです。

慣れてきたら、自信がなかったグループを覚えておいて、後からまとめて抜け札(きちんと暗記できていなかった札)を確認するとよいでしょう。(一度目を開けると、次にテストする予定だったグループの札が目に入ってしまうことがあります。)

15分の暗記時間が余るようになってきたら、目をつむる代わりに離席しながらテストしてもよいでしょう。

STEP5. 抜け札を暗記し直す

「STEP4」のテストで暗記できていなかった札(抜け札)や自信のなかった札をしっかり暗記し直しましょう。

「STEP4」で抜け札が多い場合は、時間のある限り「STEP4」「STEP5」を繰り返しましょう。

2分前になったら

2分前になったら、軽く素振りをして体を動かしましょう。体と心の緊張を解す効果があります。

ただし、素振りのやりすぎはルールで禁止されていますので、4すみ(相手陣左右、自陣左右)を2回ずつ計8回程度までに留めておきましょう。(※個人の感覚です)

また、素振りの際畳は叩かないようにしましょう。

2分前はあくまで少し体を動かせる時間です。準備運動は試合の開始前に終わらせておきましょう。

全日本かるた協会の競技規定細則には、禁止行為として「競技中に、必要以上に畳を叩くこと」と記載されています。
最近は特に大会で「畳を叩くこと」に対して厳しく注意する傾向が強くなっているのでご注意ください。

また、補足として、「畳を叩かなくとも、度を越した頻繁な素振りは行わないこと」との記述があります。(2023年7月30日時点)

なお、素振りの練習は、暗記と体の動きをつなげるのにかなり有効です。
特に初心者のうちは積極的に体を動かし、脳と体の動きが連動するように意識しながら暗記を再確認する練習が不可欠です。

本来は、対戦相手のいない場所で一人で行うべき練習ですが、ルールで禁止されていることをよく理解したうえで体を動かすことは、強くなるために悪くない選択肢のようにも思います。

注意事項

練習で頻繁な素振りを行う場合は、所属する会、練習の運営団体、対戦相手などに許可を取ったうえで、自己責任で行ってください

また、素振りが終わったら、序歌にかけて、改めて集中力を高めていきましょう

暗記を回すスピードを意識的に速めると、自然と集中力が高まると思うので試してみてください。

残り時間を有効に使う 〜時間が余るようになったら〜

競技かるたに慣れてくると、15分以内ですべての札を覚えられるのが段々と当たり前になってきます。

このとき、余った残り時間も有効に使うことができれば、それだけ相手より有利に戦えます。

残り時間の有効な使い方を5つご紹介するので参考にしてみてください。

続きはKaruta Club Room限定

"Karuta Club Room"は、第68,69,70期競技かるた現名人である川瀬将義が中心となり設立したオンラインかるた部

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