こんにちは。Karuta Clubのゆか先生です。かるた教室の講師を20年しています。
わたしの記事では、これまで初心者さんを教えてきた経験をもとに、初心者向けコンテンツをお届けしています。
今回は、おすすめの2枚をの決まり字を覚えましょう。
また、その前に決まり字は少しずつ覚えたほうがいい理由について説明します。
過去記事では、せっかく覚えた決まり字も定着しなければ意味がないと簡単に説明しましたが、実はそれ以外にも理由があります。
競技かるた初心者さんに、
- 決まり字は少しずつ覚えたほうがいい理由がわかります
- 「つき」「みかき」の決まり字の覚え方を教えます
- 文字が読めなくても決まり字を覚えられます
決まり字は少しずつ覚えたほうがいい理由
今回は、かるた講師としての長年の経験から、おすすめの2枚をピックアップしましたので、その2枚を覚えていきましょう!
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たったの2枚?!もっと覚えられますよ!
あはは。そうかもしれませんね。
B男さんみたいに、覚えられる方は、どんどん覚えてしまってOKです。
ですが、わたしは、決まり字は少しずつ覚えることをおすすめします。
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どうしてかしら?
理由は、お手つきを防ぐためです。
決まり字を覚えていくと、「共札(友札)」というものに出会います。
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共札(友札)…?
共札(友札)とは、「決まり字の途中までが同じ音の札」です。
例として、以下の2つの歌を見てみましょう。
- あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ
- あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ
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最初の「あき」までが同じ音ですね!
その通り。
このように、決まり字の途中までが同じ音の札を「共札(友札)」といいます。
そして、この共札(友札)はちょっとやっかいものなのです。
というのも、途中までが同じ音であるせいで、お手つきが生じやすいから。
そしてそれは、共札(友札)を同時に覚えることによって、助長される傾向にあります。
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でも、一緒に覚えたほうが効率がよさそうじゃないですか?
確かに、途中まで同じ音で始まりますし、共札(友札)は同時に覚えたほうが、効率が良さそうですね。
もちろん、共札(友札)を一緒のタイミングで覚えることを否定はしません。
ですが、同時に覚えることの副作用として、「共札(友札)は一緒の札である」というイメージが強く残ります。
その結果、混乱してしまい、実際に試合をした時に、お手つきにつながりやすいのです。
ですので、長期的にみると、共札(友札)は別々のタイミングで覚えたほうが良いでしょう。
まずは、共札(友札)のうちの片方を完璧にしておき、その後に残りの片方を「お友だち」として覚えるのがおすすめです。
競技かるた経験者からすると、一見「覚えるのは難しそう?」と思われる札でも、最初のころに覚えるようにしています。
最初に簡単なものばかり覚えて、難しい札を後回しにすると、最後の方で嫌になってきちゃいますよね。
ですので、生徒の様子を見ながら、覚えるのが簡単な札を入れたり、難しい札を入れたり…混ぜて覚えています。
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生徒は、簡単・難しいに限らず、最初のころに覚えた札を好きになるみたいです♪
本日の2枚
ちょっと寄り道しましたが、おすすめ2枚の決まり字を覚えましょう♪
「つき」
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど
この札を見てみると…
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「と」「と」。
うさぎが2羽います。
うさぎは「月」で餅つきをしていますよね。
だから、この札の決まり字は「つき」です。
👉動画で覚えたい方はYouTubeへ
「みかき」
みかきもり えじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもへ
この札を見てみると…
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縦並びの「つ」「つ」。
耳の穴だと思ってください。
「みみかき(耳かき)」…「みかき」!
だから、この札の決まり字は「みかき」です。
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赤丸で囲った「ひる」に着目しましょう。
「ひる(昼)にみみかき(耳かき)」…「みかき」です!
👉動画で覚えたい方はYouTubeへ
本日の2枚を覚えたら
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「つき」「みかき」覚えました!
覚えたら、1日目と同じように、札を取る練習をしましょう。
「つき」「みかき」に加えて、「たま」「む」「たご」「せ」の4枚も入れて、6枚で取ってみてください。
敵陣バージョンの練習としての逆さま取りも忘れずに♪
まとめ
今回は、友達方式…文字ではなくイメージを使った決まり字の覚え方をご紹介しました。
「つき」と「みかき」はバッチリでしょうか?
また、「共札(友札)とは何か?」についてと、共札(友札)を別々に覚えるべき理由についてもお話しました。
今回の記事で新しく覚えた札は2枚だけですが、少しずつで大丈夫です。
新しく決まり字を覚えたあとは、必ず過去に覚えた札を混ぜて、練習してくださいね♪
次回(4日目)は、決まり字を覚えるのと並行してやった方がいい「あること」についてご紹介しますね。
お楽しみに!