こんにちは!Karuta Clubのまる子です。
小学生の娘が競技かるたと平行して「五色百人一首」をしています。
みなさん、「五色百人一首」を知っていますか?
Karuta Clubがメインで扱っている「競技かるた」とは少し違ったものなのですが、競技かるた初心者さんにとっては、とっつきやすいかるたです。
今回は、「五色百人一首」についてご紹介します。「五色百人一首」の魅力、そして「五色百人一首」の大会などにも触れていきます。ぜひ参考にしてくださいね。
私の経験が少しでも役立てば幸いです
競技かるた初心者さん向けに、
- 「五色百人一首」とは何かを説明します
- 「五色百人一首」のルールがざっくりわかります
- 競技かるた初心者向けの「五色百人一首」活用法をご紹介します
「五色百人一首」とは
「五色百人一首」って、知っていますか?
学校で使ったことあります!
色がついているかるたですよね?
そうですね。
「五色百人一首」は、100枚の札を、あお・ピンク・きいろ・みどり・オレンジの5色を使ってグループ分けした百人一首です。
「五色かるた」とも呼ばれますね。
「五色百人一首」の特徴
「五色百人一首」には、以下のような特徴があります。
- 100枚の札が、5色(あお・ピンク・きいろ・みどり・オレンジ)でグループ分けされている
- 1グループ20枚
- 取り札の表面に上の句、裏面に下の句が書かれている
競技用のかるたとは違うんですね
その通り。
学校教育の一環として使われることが多く(もともと学校教育のために開発された)、初心者向けでとっつきやすいデザインとなっています。
1グループが20枚と少ないので、遊ぶ札の色を決めてしまえば、100枚の札を覚えなくても楽しめます。
また、取り札の裏には上の句が書かれているため、正しい札を取れたかの確認もすぐにできますね。
札の色分けの一覧
札の色分けの一覧は、以下のようになっています。マーカー部分が、色別の「決まり字」になります。
競技かるたよりも決まり字が短いものが多いです。
1 あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを ひとりかもねむ
2 ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし
3 あらしふく みむろのやまの もみじばは たつたのかわの にしきなりけり
4 おくやまに もみじふみわけ なくしかの こえきくときぞ あきはかなしき
5 あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき
6 さびしさに やどをたちいでて ながむれば いづこもおなじ あきのゆうぐれ
7 かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける
8 きみがため おしからざりし いのちさえ ながくもがなと おもいけるかな
9 うかりける ひとをはつせの やまおろしよ はげしかれとは いのらぬものを
10 あまつかぜ くものかよいじ ふきとじよ をとめのすがた しばしとどめむ
11 めぐりあいて みしやそれとも わかぬまに くもがくれにし よはのつきかな
12 わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもゐにまがふ おきつしらなみ
13 みちのくの しのぶもじずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに
14 いにしえの ならのみやこの やへざくら けふここのへに にほひぬるかな
15 きりぎりす なくやしもよの さむしろに ころもかたしき ひとりかもねむ
16 このたびは ぬさもとりあえず たむけやま もみじのにしき かみのまにまに
17 よをこめて とりのそらねは はかるとも よにあふさかの せきはゆるさじ
18 ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり
19 ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬめり
20 おもいわび さてもいのちは あるものを うきにたへぬは なみだなりけり
1 なげけとて つきやはものを おもはする かこちがおなる わがなみだかな
2 こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに やくやもしほの みもこがれつつ
3 もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし
4 おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ
5 たかさごの をのえのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなむ
6 ながからん こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ
7 かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを
8 ありまやま いなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする
9 うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそおしけれ
10 たれをかも しるひとにせん たかさごの まつもむかしの ともならなくに
11 しのぶれど いろにいでにけり わがこひは ものやおもふと ひとのとふまで
12 かぜをいたみ いわうつなみの おのれのみ くだけてものを おもふころかな
13 たちわかれ いなばのやまの みねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ
14 ふくからに あきのくさきの しをるれば むべやまかぜを あらしといふらむ
15 やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもへば
16 あきのたの かりほのいおほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ
17 たごのうらに うちいでてみれば しろたへの ふじのたかねに ゆきはふりつつ
18 つくばねの みねよりおつる みなのがは こひぞつもりて ふちとなりぬる
19 よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる
20 ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき
1 はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすてふ あまのかぐやま
2 あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも
3 これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき
4 すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ
5 やまがわに かぜのかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり
6 ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづごころなく はなのちるらむ
7 しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける
8 あさぢふの をののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき
9 ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな
10 やへむぐら しげれるやどの さびしきに ひとこそみえね あきはきにけり
11 たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なほきこえけれ
12 おほへやま いくののみちの とほければ まだふみもみず あまのはしだて
13 あはぢしま かよふちどりの なくこえに いくよねざめぬ すまのせきもり
14 あきかぜに たなびくくもの たえまより もれいづるつきの かげのさやけさ
15 ほととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる
16 むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆふぐれ
17 みよしのの やまのあきかぜ さよふけて ふるさとさむく ころもうつなり
18 はなさそう あらしのにはの ゆきならで ふりゆくものは わがみなりけり
19 よもすがら ものおもふころは あけやらで ねやのひまさへ つれなかりけり
20 たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする
1 わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり
2 はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに
3 わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね
4 きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ
5 ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは
5 わびぬれば いまはたおなじ なにはなる みをつくしても あはむとぞおもふ
6 つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど
7 おぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ
9 こころあてに おらばやおらむ はつしもの おきまどはせる しらぎくのはな
10 ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける
11 なつのよは まだよひながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ
12 わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの おしくもあるかな
13 こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか
14 ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ すゑのまつやま なみこさじとは
15 わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな
16 やすらはで ねなましものを さよふけて かたぶくまでの つきをみしかな
17 こころにも あらでうきよに ながらへば こひしかるべき よはのつきかな
18 ゆふされば かどたのいなば おとづれて あしのまろやに あきかぜぞふく
19 わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かはくまもなし
20 よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのをぶね つなでかなしも
1 あけぬれば くるるものとは しりながら なほうらめしき あさぼらけかな
2 あさぼらけ うぢのかはぎり たえだえに あらはれわたる せぜのあじろぎ
3 あはれとも いふべきひとは おもほえで みのいたづらに なりぬべきかな
4 あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり
5 おふことの たえてしなくは なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし
6 あらざらむ このよのほかの おもひでに いまひとたびの あふこともがな
7 いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな
8 いまはただ おもひたえなむ とばかりを ひとづてならで いふよしもがな
9 せをはやみ いわにせかるる たきがわの われてもすゑに あはむとぞおもふ
10 なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる
11 なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな
12 なにはへの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき
13 なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや
14 はるのよの ゆめばかりなる たまくらに かひなくたたむ なこそおしけれ
15 ひともをし ひともうらめし あぢきなく よをおもふゆゑに ものおもふみは
16 みかきもり ゑじのたくひの よるはもえ ひるはきえつつ ものをこそおもへ
17 みかのはら わきてながるる いづみがは いつみきとてか こひしかるらむ
18 みせばやな をじまのあまの そでだにも ぬれにそぬれし いろはかはらず
19 おほけなく うきよのたみに おほふかな わがたつそまに すみぞめのそで
20 かぜそよぐ ならのおがわの ゆふぐれは みそぎぞなつの しるしなりける
いろいろ調べてみましたが、なぜこのグループ分けになったのかは不明でした(笑)
「五色百人一首」のルール
「五色百人一首」は、競技用のかるたと見た目が異なりますが、ルールも違います。
細かいルールについては、「五色百人一首大会」のWebサイトに記載がございます。
ここでは、ざっと簡単にまとめてお伝えしますね。
- 1対1の対戦とする
- 5色(あお・ピンク・きいろ・みどり・オレンジ)のうち、任意の1色を使う
- 20枚をシャッフルし、10枚ずつの束にわけ、じゃんけんをして勝った選手が好きな束をとる
- 自分の手持ち札10枚は、横5枚・縦2段に並べる
- 自分の札は自分の方に向け、お互いに札の頭をくっつける(横はあけてOK)
- 暗記時間は1分
- 試合開始の合図として読み手は百人一首には含まれない序歌を読み始める。
- 読み手が札を読む前は、札を取る方の手のひらを、ひざかももにつけておく。
- 読み手は上の句と下の句を1回ずつ読む
- 同時に札に触れた場合は、じゃんけんで決める
- 手が上下に重なった場合は、下に手がある方の取りとなる
- 読み手が札を読んでいる以外の時間に、取り札の裏面(上の句が書いてある面)を見てもOK
- 17枚を読んだ時点で試合終了
- 取った枚数が多い方が勝ち
※上記はあくまでも原則なので、大会ごとのルールがあればそちらに従います。
大会に出場する場合は、事前に募集要項を読んだり、現地で確認が大切です。
開会式の際にルール説明が行われることもあります。
ルール説明はしっかり聞いて、どのようなルールにも対応できるように心がけましょう。
娘が参加した大会は、予選はテーブル、決勝は体育館の床で試合しました。大会によっては畳がなかったり、マットを敷いたりすることもあるとか。
「五色百人一首」の主な大会
学校の授業などで楽しんでいることが多い五色百人一首ですが、実は大会もあります!
全国各地で五色百人一首の大会が開催されており、小学生~中学生を中心に初心者でも参加できるものが多いのが特徴です。
いずれも、五色から札の色を選んでエントリーしたり、「低学年の部・高学年の部」「ルーキーリーグ」「トップリーグ」などなど、大会や地域ごとにカテゴリやその呼び方が異なっている場合も。
参加できる部門を確認してエントリーしましょう。団体戦があったり、一人で五色全色取る「一人団体戦」が開催される大会などもあります。
五色百人一首には、大きく分けて2種類の大会があります。
TOSS主催の都道府県大会
学校の先生方を中心とした教育研究団体である「TOSS」が主催する都道府県大会。各都道府県で年に1回されます。
大会は、先生方が中心になって大会を運営されており、読手や審判も先生方が担当されています。
五色百人一首チャンピオンズカップ(CC大会)
チャンピオンズカップは、通称「CC大会」と表記されることもある大会です。主に関西地区で、6月~3月はほぼ毎月のように開催されます。
毎年3月には、かるたの聖地である近江神宮で「全国大会」も開催されます!
CC大会は五色百人一首の普及に注力されている梶野修次郎先生が個人で開催されている大会です
競技かるた初心者の「五色百人一首」の活用法
「五色百人一首」って、競技かるたと全然ルールが違うんですね
じゃあ、あんまり使う意味ないのかな?
否!そう考えるのはちょっと早いです!
確かに、「五色百人一首」のルールは、競技かるたとは異なるため、練習として取り組むにはちょっと…と思われるかもしれません。
しかし、「五色百人一首」をうまく使えば、ぐんと練習しやすくなります!
ここでは、「競技かるたをやられている」初心者さん※向けに、「五色百人一首」の活用法をご紹介します。
※ここでいう初心者は、「五色百人一首」のルールに基づいてかるたをやられる方ではなく、「競技かるた」のルールに基づいてかるたをやられる方を指します。
色分類を活用せよ!
競技かるたの初心者が取り入れるべき「五色百人一首」の要素は、ルールではなく、色分類です。
初心者がいきなり100枚を使って練習をすると、時間がかかったり、指導が行き届かなかったり…と、ちょっとハードルがありますよね。
そんな時に活用したいのが、「五色百人一首」の色分類です!
「五色百人一首」の色分類の基準は不明ですが、20枚ごとにグルーピングされています。
暗記に不慣れな初心者さんには、ちょうどよい分量です。
また、「音の偏り」・「決まり字の長さの偏り」が少ないグルーピングとなっています。
枚数を絞ってコンパクトに練習したい場合、札の選定がちょっとやっかいですよね。
ですが、「五色百人一首」の色分類を活用すれば、すでにバランスよくグルーピングされているので、選定の手間なく練習できますよ♪
決まり字を覚え途中で、どの札から覚えようか…と悩まれている方は、「五色百人一首」の色分類ごとに覚えるのもおすすめ。
次に覚える札選びに迷いませんし、覚えた後すぐに「五色百人一首」で遊べます
色ごとの難易度
一般的には、標準の順番どおり、あお→ピンク→きいろ→みどり→オレンジ…と、難易度が高くなると考えられているようです。
ですが、ちょっと疑問を感じたので、競技者視点(「五色百人一首」のルールで遊ぶという視点ではなく、「競技かるた」のルールで遊ぶという視点)で、色ごとのレベル感を見直してみました。
部活会議の結果、以下に落ち着きました。※
色別に札をピックアップして練習しするときなどの参考にしてみてくださいね♪
すべての音がバランスよく含まれている。初心者がとって楽しい1字決まりの札が3枚…と、5色の中で最も多い。別れ札がないため、取りやすいと判断した。
きいろと同様、別れ札がなく、ほとんどが2字決まりで取りやすいと判断した。ただ、「あ」札が多い点がネックである。
「た」札が4枚あり、迷いやすい。また、「ながか」「ながら」「なげけ」が含まれており、お手つきを誘発しやすい。一方で、お手つき防止の練習になるという見方もできる。
「わたのはらこ」以外の「わ」札をすべて含むので、難易度が高め。また、大山札も多い。スピード感をもった取りを楽しみにくいため、順位を落とした。
別れ札が4組も含まれている。特に「なにわが」「なにわえ」「なにし」が取りづらいと判断。「あ」札も多く、最難度とした。
※あくまでも私的な部活会議の結果です。ご了承ください。
「五色百人一首」を扱う学校も多いので、小学生のうちから触れておくと、授業で活躍できるかもしれませんね
五色百人一首をお探しの方の中には、この記事で紹介したものとは異なるかるたを見つけた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これは、取り札難易度順・きまり字ごとに20枚ずつ5種類に色分けしたもので、「五色百人一首」とは異なる色分類となっています。
競技かるたの導入教材としておすすめですが、「五色百人一首」を楽しみたい方は、実際の大会では使われない色分類ですので、ご注意のうえお買い求めください。
【お願い】五色百人一首の教室やチームを運営されている方へ
あなたの教室・チームをこのページに掲載してみませんか?
Karuta Clubでは、「五色百人一首を始めたい!」と思った方がスムーズに楽しめる状況を作るため、五色百人一首の教室やチームの情報を募集しております。
「五色百人一首のチームを運営している」
「五色百人一首の教室を主宰していて新メンバー募集中!」
という方は、ぜひ下記ボタン(Google フォーム)よりお知らせください。
※「五色百人一首」チームの責任者、もしくは代理の方がご入力ください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「五色百人一首」をご紹介しました。
「五色百人一首」は、「競技かるた」とは見た目やルールが異なりますが、初心者さん向けでとっつきやすいかるたです。
競技初心者としては、「五色百人一首」の色分けをうまく活用することで、練習しやすくなると思います。
ご自身の状況に合わせて、ぜひ取り入れてみてくださいね♪